海洋SEADであります。
お陰様で、風邪は何とか治まりました。辛かったとです。
さて、昨日のコメント欄で、空自がSEADに興味を持っていない
との話がありましたが、空がSEADに興味を持っていないのか
と言えば、興味を持っていないことはありません。
実際、過去に何回か導入の話が出ては消えてます。
以前、入間基地(開発集団だったか4DPだったか覚えて
いませんが。)にお邪魔した際に、制服の方がHARMが云々
という話をされていた(試験関連の?)のを聞いたことが
あります。
空がHARMを運用するとしたら海洋SEADミッションにおいて
使用することになるでしょう。
海洋SEADミッションという言葉は余り聞いたことがないかも
知れませんが、関係者の間ではよく聞く話です。
下の図はRatheon社のAGM-88のdata sheetに載っている
ものです。ここではmaritime interdictionとなってますが。
Maritime interdiction scenario
Ratheon社のAGM-88のdata sheetより抜粋
戦時に艦隊でレーダー波を出している艦というと広域
エリア防空艦でしょうから、そちらに向けて対レーダー
ミサイルを発射し、艦隊の目を一時的に奪ってしまおう
というものです。通常、対レーダーミサイルに狙われた
場合は、対抗手段としてレーダーを一時的に切りますし
切らなかったら、HARMが飛んできてドカンです。
HARMは空対空ミサイル並に速度が速く、対処時間が
極めて限られます。
また、副次的メリットとして、本来真っ先につぶすべき
広域エリア防空艦などを攻撃機のレーダーに頼らずとも
識別し、攻撃できるという利点があります。
このように海上阻止攻撃用として利点があるHARMを
空が導入しようとしないのは些か不に落ちないかも
しれませんが、現在開発中のXASM-3にはパッシブ
レーダーモードがあります。これの導入を待っている
という話もあります(実際に官の方からも聞きました)
もう一つ、例えばF-2がHARMの運用能力を持って
しまったらどうなるか。。。。。
その場合、USAFの下請けとして某紛争時に先兵と
して空が駆り出される可能性が出てくるということです。
三沢のF-16部隊の動向にも注目した方が良いかも
しれません。
(三沢のF-16は元々、日本海に潜むソ連の戦略原潜
を狩る米海軍の攻撃型原潜を排除するために
活動する対潜部隊とその基地への阻止攻撃のために
配備された経緯を持つ。)
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コメント
三沢のF-16撤退する言う話しもありますけどどうなるんですか?
投稿: | 2010年6月28日 (月) 21時16分
むむ、なるほど・・・
ASM3はちとオーバーキルというか勿体無いんじゃ・・・と一瞬思いましたが、通常・パッシブ、両モードのASM3を同時に発射すれば、敵艦にしてみれば、かなりやらしいことになりますね。
ただ、本格的なSEAD機とするにはELSやHTSのような専用の装備も必要で、こうなると無いモノねだりは際限ないですなあ・・・。
投稿: Exarrow | 2010年6月29日 (火) 12時13分
三沢のF-16撤退したら、三沢にその分を航空自衛隊の戦力をUPさせ、米軍用設備例えば米軍機用航空機用シェルターも使って、敵地攻撃能力のUPをさせてはいかがかな?
マルチファイターを希望するが、本格的なSEAD作戦も可能な機体を導入してね。
そしたら地元経済も安定する。三沢市はびくびくしてるからね、米軍撤退に。
投稿: 軍事マニア | 2010年7月 2日 (金) 17時28分